胃カメラ初体験の日。
当日までのドキドキとはうらはらに
案外落ち着いた気持ちで迎えることが出来た。
まず肩への筋肉注射。
これが全く痛くなかった。
「あれ?全然痛くないんですね!」と
驚きを隠せず看護婦さんに問いかける。
「え?これ…結構痛いんですけどね…。」と
痛みを感じなかった私に引いていた。
ちがう。
ちがうわ。
私をそんなエイリアンを見るような目で見ないで。
ちゃんと痛みを感じる人間なのよ!!
と心の中で叫ぶ。
その後喉にゼリー状の麻酔液を5分間溜めて待つ。
これも飲み込んでしまうかと思いきや
案外余裕で出来た。
な〜んだ。
胃カメラ余裕だな。
この調子だと
胃カメラの管でフラフープくらい出来るな〜と
余裕な気分だった。
そして診察室へ移動。
セルシンという安定剤的注射をする。
注射を2本も打ったし
喉の麻酔もしたし
こりゃ〜フラフープの準備をしなきゃな〜と思っていたら
そこから予想もしていなかったオエオエ祭りが始まった。
看護婦さんが
「今一番細いところを通ったからもう大丈夫ですよぉ〜。」と
背中をさすりながら優しく囁く。
しかししばらく気持ち悪い。
オエーオエーOH!YEAH!!!!
思わず
「ちょっと!人の体に管入れてなにしてんのよ!!」と
叫びたくなるほど気持ち悪かった。
普段あまり怒ることもない
ぼんやりした性格のボンクラだが
「ちょっとなにしてんのよ!!」
まさにその時のリアルな心情である。
そしてやっと管が抜かれ
先生が一言。
「ちょっとした疲れや頭を使ったりしたら荒れる程度ですから
胃薬もいらないです。自然治癒力ですぐ治ります。」と
さらっと言われた。
「え。。。。。やらなくてよかったんじゃ。。。」と思ったが
何もなくてよかった。
そして終わって本当によかった。
ウツボカズラのルックスとは異なり
胃の中はかわいいピンク色で
とてもとても愛着が湧いた。
いろんな食べ物をこちらの都合だけで放り込まれ
それでも何も言わず消化してくれる
こんなかわいいピンク色のキミ。
ごめんね。
もっとキミの事を考えて食べるよ。
みなさま。胃を大切に(はあと)